ボディタイプ別売れ筋、ワゴンがセダン上回る
7月の国内新車マーケットは、前年同期比97.5%の46万0260台(貨物車含む)となり、2ヶ月ぶりにマイナスとなった。これは軽自動車が前年比7.1%減と大幅に台数を減らした影響が大きい。結果的に全体では縮小傾向となったが、ユーザーの新型車への反応はまずまずといった感じで、新型が出たりニーズを捉えた改良が行われたりしたモデルに人気が集中する傾向が見られた。その状況をボディタイプ別の販売台数からチェックしていこう。
区分はハッチバック、セダン、ステーションワゴン、ミニバン(ワンボックス含む)、SUV(クロスカントリー車含む)、クーペおよびオープンカー、軽乗用車の7部門とし(外国メーカー車は除く)、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の統計に加え、「トヨタ カローラ」のように同じ車名で複数のボディタイプを持つモデルに関しては自動車メーカー調べのデータで集計。なお一部データに概算数字が含まれる点をご了承いただきたい。
7月の日本メーカー乗用車(海外生産車含む)の国内販売台数は軽自動車も含めて37万3038台で、昨年に比べて2.4%縮小した。そんななか「トヨタ アクア」や「ホンダ フィット」といった売れ筋コンパクトカーが多いハッチバックは合計10万3057台となり、4月以降はじめて10万台を超えている。またステーションワゴンは「スバル レヴォーグ(写真)」が台数を伸ばしたことなどにより2万1348台に拡大し、今年はじめてセダン市場(2万0003台)を上回ったのが目立った動向だ。
ハッチバック:アクアがフィットを引き離す
ハッチバック部門は1位の「アクア(写真左)」が2位「フィット(写真右)」との差を引き離しにかかっている。5月に185台にまで迫った差を6月に4867台まで広げたと思ったら、7月はさらに8642台にまで広げている。7月に「フィット」と「フィットシャトル」のハイブリッドモデルに対してエンジン制御コンピュータの不具合によるリコールが出されたことも影響したか。5月と6月に61.3%と61.2%だったハイブリッド比率は7月には59.9%まで減少している。とはいうものの、あいかわらずハイブリッド車は半数を超えており、人気を牽引していることに変わりはない。
このほかハッチバック部門では4月に新世代エンジンを得て燃費を向上させた「トヨタ ヴィッツ」が1万1891台を売り、3位をキープ。ヴィッツは純ガソリン車であることを考えると大健闘といえるだろう。4位「トヨタ プリウス」は前月より28.3%伸びたものの、去年の同じ月と比べると半数以下まで台数を減らしている。5位には「日産 ノート」がつけ、トップ5の顔ぶれと順位は先月と同じだ。
ミニバン:ヴォクシーが5ヶ月連続で首位
7月の総台数が5万4000台超とハッチバックに次いで大きいミニバン部門は、市場の規模に応じてラインアップも豊富だが、このところ販売上位車は定着気味。「トヨタ ヴォクシー(写真左)」が5ヶ月連続で首位をキープし、2位は4ヶ月連続で兄弟車の「トヨタ ノア」がつけているという状況だ。この2台がフルモデルチェンジして勢いに乗るまでは1位に君臨していた「日産 セレナ(写真右)」は、「ホンダ フリード」を抜いて2ヶ月ぶりに3位に返り咲いている。
気付けばミニバンも、上位4車種をハイブリッド設定車(簡易ハイブリッドも含む)が占めている状況。もはや5ナンバークラスのミニバンはハイブリッドが不可欠で、近い将来登場するだろう次期「ステップワゴン」もこの流れに乗ってくるのは間違いない。ちなみに現状のハイブリッド比率は「ヴォクシー」が44.4%、「ノア」は46.7%、「フリード」は48.3%となっている。
SUV:レクサスNXが登場
ハッチバック、セダン、ステーションワゴン、ミニバンとトヨタ車が軒並み首位を独占しているなか、SUV部門だけは「ホンダ ヴェゼル(写真左)」が1位を守った。7月の販売台数は1万1567台で、2位「トヨタ ハリアー」に6362台の差をつけ、4ヶ月連続で独走状態。3位と4位には先月と変わらず「日産 エクストレイル」と「マツダ CX-5」が、5位には久々に「トヨタ ランドクルーザー」がランクインした。
一方、まだ上位には食い込んでいないが、今月から「レクサス NX(写真右)」もリストに名前が載るようになった。発売が7月下旬だったにもかかわらず、早くもレクサス初のターボエンジンを搭載する「NX200t」が233台、ハイブリッドの「NX300h」は162台がカウントされている。「NX」シリーズは8月8日の発表時点で6500台を受注したというから、今後上位に食い込んでくる可能性は高い。
クーペ/オープンカー:86が今年2番目の販売台数をマーク
クーペ/オープンカー部門は市場規模こそ小さいものの、総台数は増税した4月以降では最高値となった。1位「トヨタ 86(写真左)」の830台の販売台数は、3月に次いで今年2番目に多い。「スバル BRZ」も似たような状況で2位をキープしている。一方、3位は「日産 GT-R」が前月の5位からランクアップ。これに「ホンダ CR-Z」と「マツダ ロードスター(写真右)」が続いた。
なおロードスターは9月4日にフルモデルチェンジが予定されており、新型が登場すればクーペ/オープンカー部門の勢力図は変化するはず。今後の展開に期待したい。
軽乗用車:ハスラーが初のトップ4入り
軽乗用車部門は今月も「ダイハツ タント」が首位を守ったが、販売台数は先月比20.1%減の1万7044台とややペースが落ちている。それでも2位以下との差は2200台以上あり、頭ひとつ飛び抜けている状況は変わらない。2位の「日産 デイズ(写真左)」は前月比15%増の1万4832台で先月5位からのランクアップ。それに199台差で3位につけたのは「ホンダ N-BOX」だ。
さらに注目は「スズキ ハスラー(写真右)」。7月には前月比77.1%増の1万4006台を売り、10位から一気に4位まで順位を上げている。聞くところによると「ハスラー」は納車が追いついていない人気ぶりだそうだ。この調子でいけば8月以降も2位争いに加わってくる可能性は高そうだ。
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