津波推計受け、山形県が防災・避難計画を抜本見直し
飛島
政府調査検討会が日本海の大規模地震で発生する津波の推計結果を公表し、山形県内に衝撃が広がっている。酒田市飛島の第1波到達は地震発生後、わずか1分。県の従来想定をはるかに上回る内容で、津波はより高く、より早く到達すると指摘された。浸水域が大きく変わるとみられ、沿岸自治体は避難計画の大幅修正など、対策の抜本的見直しを迫られる。(酒田支局・樋口隆明、山形総局・長谷美龍蔵)
飛島
「1分と言われても正直、見当が付かない」。飛島コミュニティ振興会の佐藤勝一会長は推計結果にため息をつく。島の人口は230人。7割を65歳以上の高齢者が占め短時間での避難は困難で「割り切るしかない」とあきらめ顔だ。
推計結果と従来想定の比較は表の通り。
最大津波高は鶴岡市で13.6メートル。従来想定と比べ4.8メートル高くなった。30センチの津波第1波が到達する時間は、従来より鶴岡市で12分短くなった。
県が2012年3月に公表した「津波浸水域予測図」は、当時、最大級の津波が来ると予想された佐渡島北方沖の「空白域」を震源とするマグニチュード(M)8.5の地震を前提に策定した。
今回の推計は空白域より陸地に近い庄内沖、新潟県北部沖の両断層を震源とするM7.8~7.7の地震が前提。規模は小さいものの、津波は大きく、到達時間も早く、「最大級」を更新した。
県危機管理課の橋本仁課長は「津波対策の前提条件が変わった。浸水予測、避難計画、ハード対策の全てを根本的に見直す必要がある」と話す。
海水浴場と温泉街が隣り合う県内有数の観光地、鶴岡市湯野浜。住民と温泉街のホテルや旅館がまとめた津波の避難計画は、観光客を高台への避難路に誘導することを基本としている。
湯野浜地区自治会の佐藤義治事務局長は「津波高が上がれば、高台も安全とは言い切れなくなる。海岸近くのホテルに逃げるケースが多くなる」と分析し、避難計画の見直しを視野に入れる。
東日本大震災後、沿岸部の自治体は津波対策を加速させた。鶴岡、酒田両市は13年、県の想定を参考にハザードマップを策定し、全戸配布した。遊佐町も本年度の策定を予定する。推計結果は、こうした取り組みにやり直しを迫る形となった。
県は近く専門家らによる検討委員会を発足させ、新たな浸水予測に着手する。ただ、作業は早くても1年近く掛かる見通しで、避難計画の修正やハード対策が動きだすのは少し先になりそうだ。
酒田市危機管理課の川島真課長は「住民の避難経路を見直す事態も考えられる。できるだけ早く新たな浸水予測図を示してほしい」と要望する。
開放型ヘッドホンスポーツ イヤホンiphone イヤホンマイクポータブルヘッドホンアンプノイズキャンセリング イヤホンヘッドホンアンプ おすすめヘッドホン おしゃれMDR-EX1000mdr-xb70ath-ckr10