テスラ、新サービスセンターを開設 - 新EV「モデルS」日本仕様試乗会も実施
テスラが提供する5人乗りの高級4ドアEVセダン「モデルS」
米国に本社を置く電気自動車(EV)のスーパーカー・高級車メーカーであるテスラモーターズの日本支社テスラモーターズジャパンは9月2日、最新モデル「モデルS」(画像1)の日本での納車が同月8日より開始するのに先立ち、ショールーム機能も併せ持つサービスセンター「テスラ サービスセンター+(プラス)」(画像2)を横浜にオープンし、プレス向けにモデルS日本仕様車の試乗会を兼ねたセンターの内覧会を実施した。今回はそのモデルSとサービスセンターの模様をお届けする。
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ではまず、モデルSから紹介しよう。モデルSは5人乗りの高級4ドアセダンだ(画像3~7)。ただし、オプションで子ども限定の後ろ向きシート(2人分)を追加でき(画像8)、ミニバンに近い乗車人数にすることも可能である(道交法上この子ども用シートに大人が乗って6人以上が乗ってはいけない)。基本スペックは、全長が4978mm、全幅2189mm(ミラー通常状態)、全高1435mm、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)2959mm、トレッド(左右のタイヤの間隔)はフロントが1661mm、リアが1699mm、車重は2108kgとなっている(車重はもちろんオプションによって変わってくる)。
グレードは60、85、P(パフォーマンス)85、P85+(プラス)の4種類があり、それぞれ航続距離とモータの出力が異なる。グレードの名称はバッテリの出力から来ており、60は60kWh、85の3グレードは85kWhという具合だ。また三相4極ACインダクションモータの出力は60が225kW(302馬力)、85が270kw(362馬力)、P85が310kw(416馬力)で、航続距離は60が390km、85とP85が502kmとなっている(画像9・10)。P85+はP85をベースによりハイパフォーマンスにしたモデルなので、バッテリの出力、モータの出力、最高速度などはP85と同等だが、通常の19インチホイールから21インチに履き替える関係で航続距離が10~20km向上しているという(画像11)。ちなみにバッテリはパナソニック製だ。
最高速度はリミッターがかけられており、60が時速190km、85が200km、P85とP85+が210kmとなっている。加速性能は、時速100kmまでが60が6.2秒、85が5.6秒、P85が4.4秒。P85+はP85と同等からわずかに早いぐらい。ちなみに4.4秒がどれぐらいかというと、例えば現行の「ポルシェ911カレラ(無印)」がPDK(ポルシェ・ドッペルクップルング:マニュアル的にも扱えるオートマ)仕様だと公称4.6秒なので、モデルSのP85やP85+は十分スーパーカークラスといえる(おそらく、リミッターが設けられていなかったら最高速度ももっと出せるはず)。
そして消費税込みの基本車両価格は、60が823万円、85が933万、P85が1018万、P85+はP85にオプションを追加する形で、ハイパフォーマンス プラス71万7000円、テックパッケージ41万3000円、スマート エア サスペンション24万8000円、21インチホイール49万6000円が追加され、1205万4000円。今回試乗させていただいがのはP85+で、さらに全面ガラス製パノラミックルーフ仕様(画像12)などにもなっており、とにかくオプションをつけられるだけつけた最高額モデルで、1500万円ほどだそうだ。ちなみに、全面ガラス製パノラミックルーフや、カーボンファイバー製リアスポイラー(画像13・14)など、エクステリアオプションを装備しない限りは、基本外見はどのグレードも同じである。
●踏んだ瞬間に踏んだだけ確実に加速するダイレクト感とパワフル感
P85+の試乗では、住宅街の中の一般道や幹線道路、そして高速道路を走ったのだが、第一印象はとにかくパワフル。ガソリン車でも最高級クラスのセダンは2tを超えるのが普通なのだが、乗用車としてヘビー級であることは間違いない。筆者の感覚だと、アクセルを踏んでワンテンポ遅れて加速を開始するようなイメージを持ってしまう重さなのだが、そんなレスポンスの悪さは一切なし。バツグンの加速感で、とにかくダイレクト。踏んだ瞬間に踏んだだけ確実に加速し、それもちょっと強めに踏むと、体をシートに押しつけられるほどである。
もちろんどんなクルマでも加速すればある程度、体をシートに押しつけられるものだが、モデルSのこの強烈な加速はちょっと押しつけられ方が違う。しかも、別にアクセルを半分ぐらい踏み込んだ程度でも高速道路の本線に合流するのに十二分な加速が得られるわけで、もしベタ踏みしたらどれだけ加速するんだろうと、ちょっと怖くなるほどである(もちろん0→100kmが4.4秒という加速感を体感できるわけだが、その加速度域をほかのクルマが多数走っている高速道路で体験しようとするには怖くてちょっと無理)。
ともかく写真撮影をしている時のモデルSは、乗り心地や内外の高級感・上質感、利便性などを実現するために高額化したという高級車のイメージの方が強かったのだが(若干スポーティ寄りの外観ではあるが)、この加速感を味わってしまうと、ジェントルな外見の内側には、スーパーカークラス(スピードリミッターがあるのが残念)の真の姿が隠れているということを実感できた。
ちなみに米国本社のチーフデザイナー・Franz von Holzhausen氏の言葉が公式Webサイトで紹介されているが、ワールドクラスのアスリートの高い効率、優雅さとパフォーマンスを具現化しており、無駄のないフォルムはよどみないスピードと躍動を表現しているのだという。
また加速力の話に戻るが、これだけあると、特に高速の合流はもう安心極まりない。一般道での速度域から高速道路の時速100km前後の速度域まであっという間なので(そりゃ、停止状態から100kmまで4.4秒しかかからないのだから、50~60km程度から100kmなんてあっという間である)、流れに乗り切れないかも、というような怖さが全然ない。また追い越し車線に入ってからも一気に加速できるし、重量配分が48/52と、1人でドライブする時はほぼ50/50になる設計なのでハンドリングもバツグンで、スイスイと走れる。この運動性能に対しては、もう車両価格的な面から個人的にはただ単に「いいなぁ~」と感嘆のため息をつくしかないという状態である(笑)。
あと、回生ブレーキが強力なのも印象的だった。ハイブリッド車や電気自動車は何台も乗っているのだが、街中や特設会場での試乗という低速度域でのドライブだったせいか、乗ったクルマは回生ブレーキも装備されているはずなのだが、そういう味付けがなされていたのかも知れないが、こんなに減速Gが強かった記憶がない。
モデルSの回生ブレーキの強さは、アクセルを離した途端にすぐに利き出して前に体がのめるような感じなので、例えるなら、4速→2速という感じで一気にシフトダウンしてエンブレを利かせたようなイメージといえばわかってもらえるだろうか? これだけ回生ブレーキが強力だと、通常のブレーキはあまり使用せずに済んでしまうほどである。
それから乗り心地について。まず車内スペース的な話だが、米国製のクルマなので、ドライバーズシートに関しては、日本人が乗るにはまず問題ない(画像15~17)。ちなみに筆者の身長182cm、体重87kgで日本人としては大柄な部類に入るが、まったく圧迫感とかは感じなかった。たぶん、スペース的に窮屈さを感じるのは、もちろん個人差はあるだろうが、190cmから上の体格が必要ではないだろうか。
またステアリングのポジション調整も、チルト(上下)とテレスコピック(前後)の両方を電動で行え、そのポジションを10人分まで覚えさせることが可能である(画像18)。要は、家族だとか社用車だとか、複数人が乗る場合、設定を一発で呼び出せるので便利というわけだ。ステアリングの右にあるのがセレクターレバー(画像19)。レバーの頭のハットスイッチがパーキングボタンとなっており、上がリバース、中央がニュートラル、下がドライブだ。筆者の乗るオデッセイはこの位置にウィンカーレバーなので間違えてニュートラルに信号待ちから左折で入れてしまった(笑)。左側には2本のレバーがあるが、下側がウィンカーレバー(画像20)。筆者の場合、ウィンカーレバーは右という感覚が染みついているので、セレクターレバーが右にあるのはちょっと慣れないと怖いところがあった。
また正面のモニタ類には、停車時はグレード名とカラーリングも実車と統一したモデルSのCGが中央に表示されており、下に緑のバーでバッテリの残量、その上に被せる形で走行距離となる(画像21)。その右には消費電力量を表した折れ線グラフがあり、どれだけエコ走行をしたか、もしくは逆に電力を消費する走りをしたかがわかる。走り出すとモデルSのCGが消え、そこに大きく速度がデジタル表示され、その周囲にアナログ風のパワーメーターという構成になる(画像22)。
●高級感ある内装以上に存在感を示す17インチ・タッチスクリーン
次はナビゲーターズシート。その様子はこの通り(画像23・24)。ナビゲーターズシート側もスペース的には申し分なく、ゆったりすることが可能だ。そして3人掛けの後部シート(画像25)。モデルSは前述したように全幅が2m以上もあるので、余裕がある。さすがに筆者クラスが3人乗ったらあまり余裕はないかも知れないが、実際に他媒体の男性記者さん(筆者よりは体格は小さかった)、テスラ モーターズ ジャパンの女性スタッフ、筆者の3人で実際に乗った際は、窮屈な感じはしなかった。
インテリアに関しては、今回試乗したP85+は、内装はオプションの革張り仕様で高級感があったのだが、それよりも強烈な印象的だったのが、ステアリング脇に縦長にセットされていたデフォルトの17インチ・タッチスクリーン(画像26)。デスクトップ用のモニタとしては今の時代はそれほど大きなサイズではないかも知れないが、それがクルマの中となるとまったく話は別である。ダッシュボードのセンター部分にドーンと縦にはめ込まれており、まさに圧巻だった。他社でもこうした大きなスクリーンを用意しているクルマもあるかも知れないが、筆者としては初めて見たので驚いた。クルマの中をオフィスにできてしまいそうである。
この大型のタッチスクリーンは、もちろんインターネットに接続してWeb上のさまざまなサービスを利用できるほか、車庫入れなどで重宝する後方カメラの映像を映したり(画像27)、ステアリングの固さや回生ブレーキの強さ、車高の上げ下げなど、モデルSの各種設定を変更したり(画像28)、パノラミックルーフの開閉を行ったりすることが可能だ(画像29)。
あと、充電について(画像30)。モデルSはテスラ スーパーチャージャーに対応しており(画像31)、満充電の半分強の充電を約20分で可能だ(テスラはスーパーチャージャーのネットワークを日本全体に構築する予定)。また、急速充電器ネットワークサービスのチャデモを利用するための充電アダプタも標準装備されている(画像32)。チャデモの50kW充電ステーションを利用できるようになり、1時間で最高240km走行分の充電が可能だ。そのほかオプションとして、充電時間をより短縮できるデュアルチャージャーもある。もちろん家庭用100Vでの充電可能。
●横浜にショールーム機能も併せ持ったサービスセンターを開設
次は、テスラ サービスセンターの模様だ。手前に整備の完了した車両の充電などを行うスペースがあり(画像33~35)、シャッターを抜けたその奥がサービスセンターの中核の施設となる(画像36~39)。現時点では6台ほどが同時に作業できる形である(クルマ自体はもっと収納できるが、作業用のリフトが現時点では6台)。なおテスラでは、サービススタッフが多人数で1台に取りかかって分担して一気に作業を行い、預かってから24時間以内にユーザーに戻すという形を採っているそうである。
設備的な特徴としては、米国本社の指示により日本では初めて導入されたという、最も信頼性の高い(クルマに傷をつける心配が低い)最新鋭で非常に高額な全自動タイヤチェンジャー(全自動とはいっても、さすがにクルマごとのセッティングなどは必要)や(画像40)、オートバランサーなどがあった(画像41~43)。そのほか洗浄設備なども備えられている(画像44)。
ちなみに接触事故などによる車体の板金作業に関しては、別途契約している整備工場に外注する形で、ここでは板金以外の作業やバランス調整、またバッテリ交換などが行われる。ちなみにバッテリはモデルSに関しては全グレードとも8年間の保証つきだ。
最後はショールームにある、デザインスタジオ(画像45~47)。デザインスタジオでは、ボディーカラーや、内装のカラーリングや素材、ホイールなどのデザインを選択できる。モニタを使って選んでいくことで決められる仕組みだ。ちなみにデザインスタジオの反対側の壁には、Tシャツやキャップなどのテスラ公式グッズ類が並べられている(画像48~53)。
それでは、最後にここまでで掲載できなかった画像を一挙に紹介しよう。まずはこの日展示されていたモデルSの、ほかのカラーバリエーションをお見せする。この日はブルーやブラウンなど、複数のカラーがなかった(画像54~56)。画像54の集合写真にあるレッドに関しては、シャトルバスとして最寄り駅のJR戸塚駅とサービスセンターの間を往復していた関係などで、単体で撮影するタイミングが取れなかったが、その代わりに動画で走り出しの様子を撮影してみた。動画は、幹線道路や高速道路での走行時に車内からも撮影しているので、その静かな様子をご覧いただきたい。さすがに高速になると、タイヤが路面と接することで生じる走行音や、空気抵抗によるうなりのような音も発生するので、いくらEVとはいえまったくの無音ということはないのだが、かなり静かなことがわかるはずだ(動画1・2)。
続いては、エクステリア各部のアップ(画像57~66)。
続いてはインテリアや運転席周り(画像69~74)。
最後は、ショールームに展示されていたシャシーのみの展示モデルをさまざまな方向から(画像76~82)。ちなみにシャシーは高強度ボロン鋼で強化された軽量アルミニウムが使われている。
以上、モデルSとテスラ モーターズ ジャパンのサービスセンター+のリポート、いかがだっただろうか。もういつもの倍、大量の画像を掲載してみたので、ジックリと見ていただきたい。またモデルSに関して試乗もすでに受け付けているので、その加速感やキビキビとした運動性能を味わいたいという人は、公式サイトのモデルSのページで申し込んでみよう。
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