エプソン、「カラリオ」プリンタ14年秋冬モデル――大画面化、印刷フローの自動化、女性向け小型プリンタ登場
エプソンは9月2日、個人向けインクジェットプリンタの新機種10機種12モデルを発表した。2014年9月18日から順次発売する。価格はオープン。
新ラインアップの内訳は「カラリオ」シリーズの複合機が7機種(カラーバリエーションを含めて計9モデル)、新コンセプトの小型プリンタが1機種、「カラリオミー」シリーズの小型はがき/フォトプリンタが1機種、「プロセレクション」シリーズのA3ノビ対応フォトプリンタが1機種となる。
●メインのA4複合機は大画面化、使い勝手を向上
カラリオシリーズ複合機の新機種は、染料6色インク採用でA3プリントにも対応する「EP-977A3」をはじめ、染料6色インクのA4機「EP-907F」「EP-807AB/AW/AR」「EP-777A」「EP-707A」、顔料4色インクのA4機「PX-437A」「PX-047A」を用意する。いずれも2014年9月18日に発売する予定だ。
複合機の上位機種であるEP-977A3、EP-907F、EP-807AB/AW/ARは、使い勝手とデザインの向上を図った。液晶モニタを従来の3.5型から4.3型に大画面化し、電源オンで操作パネルがいつも使用する角度に自動で開く「パネルポジション記憶機能」、電源オフ時に操作パネルが自動で閉じる機能、排紙トレイの自動開閉機能を搭載することで、プリンタ利用時の一連動作を自動化している(排紙トレイの自動オープンは従来同様)。
EP-977A3とEP-807AB/AW/ARは、PCやスマートフォン、タブレットからの印刷命令にしたがって電源を自動でオンにする機能も持つ。同機能はUSB、有線/無線LAN接続のどれでも利用可能だ。PX-047Aを除く複合機6機種とPF-70は、用紙セット時に操作パネルで用紙サイズ/種類を設定する仕組みを備え、この設定をダイレクトプリント時に反映、設定外の用紙への印刷命令にはエラーを出すことで、印刷時の用紙設定ミスを防いでいる。
●6色染料のA4複合機は小幅なモデルチェンジ
EP-977A3は、A4複合機をベースとして、背面1枚手差しトレイからのA3印刷もカバーするフラッグシップモデルだ。「EP-976A3」の後継機となる。実売価格は3万円台半ばの見込み。
プリンタ部はインクが6色染料の独立タイプ、解像度が5760×1440dpi、最小インク滴が1.5ピコリットル。A3印刷を高速化し、1枚あたり約115秒となった(従来機の「EP-976A3」は約162秒)。L判写真印刷は従来通り約13秒だ。複数の写真を組み合わせてストーリー調に編集・印刷できるテーマレイアウト機能、A3カレンダー印刷機能も搭載した。
スキャナ部はCIS方式を採用し、解像度は4800dpi。A4サイズのスキャナだが、付属ソフトを使うことで、A3原稿の分割読み取り・画像合成によるA3スキャンも行える。
操作パネルには大画面化したタッチパネル付きの4.3型液晶モニタを搭載。インタフェースはPC用のUSB、PictBridge対応の外部機器接続用USB、無線/有線LAN、赤外線、メモリカードスロット(CF、MS、SD)を備えている。上下2段の給紙トレイ+背面手差しの3Way給紙機構を内蔵し、自動両面印刷、光ディスクレーベル印刷も行える。本体サイズは479(幅)×356(奥行き)×148(高さ)ミリ。
EP-907Fはシリーズ中で唯一、ADFとFAX機能を搭載するハイスペックモデル(ただし、A3非対応)。「EP-906F」の後継機となる。実売価格は4万円台半ば。プリンタ部はインクが6色染料の独立タイプ、解像度が5760×1440dpi、最小インク滴が1.5ピコリットル。印刷速度はL判写真印刷で約14秒だ。解像度4800dpiのCISスキャナを搭載する。
操作パネルの液晶モニタ、インタフェース、メモリカードスロットの仕様はEP-977A3に準ずる。給紙トレイは上下2段式で、A4対応の手差しトレイも含めた3Way給紙、自動両面印刷、光ディスクレーベル印刷の機能も持つ。ADFは30枚のA4用紙をセットできる。本体サイズは390(幅)×339(奥行き)×191(高さ)ミリ。
EP-807AB/AW/ARは3色展開の主力モデルで、「EP-806AB/AW/AR」の後継機。実売価格は3万円前後の見込み。EP-907Fとプリンタ部や液晶モニタ、インタフェースを共通化しつつ、ADFやFAXの機能を省くことでフラットな薄型ボディとなっている。スキャナの解像度は2400dpiだ。本体サイズは390(幅)×341(奥行き)×141(高さ)ミリ。
「EP-776A」の後継機となるEP-777Aは、EP-807AB/AW/ARから一部機能を省いた6色染料A4複合機の下位モデルだ。実売価格は2万円台半ばの見込み。画面サイズを2.5型から2.7型に大画面化し、自動両面印刷機能も備えた。
有線LAN、赤外線、液晶モニタのタッチパネル機能、前面2段トレイ、背面手差し給紙などの機能は搭載せず、給紙トレイは前面1段、スキャナの解像度は1200dpiだ。L判写真印刷の速度は約17秒となる。本体サイズは390(幅)×341(奥行き)×138(高さ)ミリと、EP-807AB/AW/ARよりわずかに小さい。
EP-707Aは「EP-706A」の後継機となる6色染料A4複合機のエントリーモデル。実売価格は1万円台後半の見込みだ。EP-777Aから自動両面印刷機能、USB経由でのダイレクトプリント機能、LEDによる操作ガイド機能を省き、液晶モニタを1.44型に変更している。本体サイズは390(幅)×338(奥行き)×163(高さ)ミリ。
●4色顔料のA4複合機は従来と同じ2モデル展開
PX-437Aは「PX-436A」の後継で、普通紙印刷での耐水性が高い顔料4色独立インクを採用したA4複合機。実売価格は1万円台半ば。
プリンタ部は解像度が5760×1440dpi、最小インク滴が3ピコリットルで、L判写真の印刷速度は約75秒となる。解像度1200dpiのCISスキャナ、1.44型液晶モニタ、無線LAN、メモリカードスロット、A4用紙が100枚給紙できる背面トレイなどを備える。本体サイズは390(幅)×300(奥行き)×145(高さ)ミリ。
PX-047Aは「PX-046A」後継となる4色顔料のA4複合機エントリーモデルだ。実売価格は1万円台前半の見込み。本体サイズはPX-437Aと同様だが、液晶モニタやメモリカードスロット、Wi-Fi Direct機能などを省いている。L判写真の印刷速度は約105秒だ。背面トレイのA4給紙容量は50枚。
●女性向けの新設計コンパクトプリンタ投入
今回からカラリオシリーズに加わる「PF-70」は、女性向けに小型ボディ、多様なメディアへの対応、さまざまなデバイスからの印刷を追求した新開発のコンパクトプリンタだ。発売日は10月下旬、実売価格は2万円前後の見込み。
本体サイズは248(幅)×176(奥行き)×85(高さ)ミリ。従来機種の「E-370(カラリオミー)」と比較して体積比約60%、「EP-806A(A4複合機)」と比較して体積比約20%の小型化を実現した。インタフェースはUSB、無線LAN(Wi-Fi Direct対応)、PictBridge、SDメモリーカードスロット、赤外線通信機能を備える。
A4サイズには対応しないが、カード~2L判、A5普通紙に加えて、背面給紙ユニットの使用でロール紙にも印刷できる。厚紙は最大0.6ミリまで扱える。合わせて、光沢/普通紙のロールシール紙、A5サイズ(24穴)のフォトブック用セットも販売するほか、ロール紙専用のスマホアプリにより、子供向けのお名前/写真シール、宛名/多目的/デコレーションシールのダイレクトプリントが可能だ。
液晶モニタのサイズは2.7型。プリントエンジンは染料4色の一体型インクを採用し、最小インク滴は2ピコリットル、印刷解像度は5760×1440dpiだ。L判1枚あたりの印刷速度は約30秒。
カラリオミーシリーズの「E-850」は、専用キーボードが付属し、PCなしで年賀状作成が行える「宛名達人」シリーズの新モデル。「E-840」の後継となるコンパクトプリンタだ。発売日は9月18日、実売価格は5万円台前半の見込み。
はがき印刷用の素材は従来より1117種類増え、計5047種類(十二支などはがき用テンプレ1511種、イラストパーツ3476種類、ディズニーテンプレ60種類)となった。宛名面の飾り付け機能も用意し、こちらは74種類の素材から選べる。
プリンタ部はインクが4色染料一体型、解像度が5760×1440dpi、最小インク滴が2ピコリットル、L判写真の印刷速度が約30秒だ。PC用のUSB、外部機器接続用のUSB、メモリカードスロット、赤外線通信も備える。本体サイズは235(幅)×192(奥行き)×158(高さ)ミリ。
●黒深度がさらに深くなったA3ノビ対応フォトプリンタ
プロセレクションシリーズの「SC-PX5V」は、A3ノビ対応フォトプリンタの最上位モデル。2011年2月に発売された「PX-5V」の後継となる。発売時期は11月下旬、実売価格は9万円前後の見込み。
顔料粒子の約1.5倍増量によって黒深度が深くなり、モノクロ/カラーの階調性が高まった「Epson UltraChrome K3インク」を採用。樹脂コーティング層を厚くすることで、見る角度や光源によって印刷が虹色に反射する現象(ブロンジング)を低減している。フレームの剛性を約12%高めることで、より安定した紙送り精度と正確なインク着弾を実現した。
Photoshop/Lightroom専用プラグインとして、テンプレートレイアウト、モノクロ写真プレビュー、カスタムメディア登録の機能を備えた新アプリケーション「Epson Print Layout」も用意。また、測色作業の時間を大幅に軽減し、エックスライトの測色器「ColorMunki」にも新たに対応したカラーマネジメントソフト「Epson ColorBase 2」を備える。
各色独立式のインクシステム(マットブラック、フォトブラック、グレー、ライトグレー、シアン、ライトシアン、ビビッドマゼンタ、ビビッドライトマゼンタ、イエロー)を採用し、最小インク滴は2ピコリットル、解像度は5760×1440dpiだ。A3ノビの印刷速度は約153秒。
液晶モニタは2.5型から2.7型に大画面化。タッチパネルを備え、フリック操作にも対応した。操作パネルはチルト機構により、見やすい角度に調整できる。無線/有線LAN、手差し1枚の前面給紙、光ディスクレーベル印刷、自動電源オフなどの機能を持つ。本体サイズは616(幅)×369(奥行き)×228(高さ)ミリだ。
●スマホアプリと連携したコピー機能をアプリで提供
スマートフォン/タブレット/クラウド連携の機能「Epson Connect」も強化した。
スマートデバイス用のアプリとしては、前述のPF-70専用ロール紙アプリ「Epson マルチロールプリント」に加えて、カメラで撮影した原稿を台形補正してプリントできる簡易コピー機能アプリ「Epson カメラでコピー」を新たに用意した。
従来からあるアプリも機能を追加している。「Epson iPrint」には本体にセットされた用紙情報を読み取ることでの印刷ミス防止機能、「Epson Creative Print」にはフォトブック印刷機能、「3DフレームPrint」には角度を変えることで文字が浮かび上がる機能が加わった。
スマートデバイスとの接続面では、Wi-Fi DirectとWi-Fi(インフラストラクチャ)の併用に対応し、来客時にはWi-FiのSSIDやパスワードを知らせることなく、Wi-Fi Directでプリンタを開放するなどの使い方ができる。
PC用ドライバの対応OSはいずれもWindows XP/Vista/7/8/8.1、Mac OS X 10.6~10.9だ。
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