海外にチャレンジする沖縄の大学生…英語教材にスピークナチュラルを活用
沖縄県は、グローバル人材育成事業のひとつとして若い人材を海外に派遣する短期インターンシップおよび長期ジョブトレーニングプログラムを行っている。プログラム参加後、英語力向上の必要性を体感した県内の学生が、琉球大学キャンパスの1室に集まり語学学習に励んでいた。
沖縄県の海外ジョブチャレンジ事業は、県内の大学生・短大生・専門学校生などを含む35歳未満の若年求職者を対象としたインターン・留学プログラム。約10日間の短期インターンシップまたは3か月に渡る長期ジョブトレーニングを海外の企業で体験できるというものだ。中国、シンガポール、ベトナム、タイ、インドネシアなどのアジア諸国の企業にて就業体験ができることが特徴で、グローバル人材の育成および求職者の視野を広げることを目的に行われている。
短期インターンシップには年間100名を超える応募があり、参加者は海外で日本語を学ぶ大学生との交流などを通じて自らの語学力の低さを体感して帰国するという。母国語や英語はもちろん、大学で学んでいる日本語も流暢に扱う他国の大学生に触れ合うことで、アジアには「日本語も英語も話す大学生がゴロゴロいる」現実を目の当たりにし、自らの語学力に危機感を抱く参加者が多いようだ。
琉球大学のキャンパス内で実施されている英語教室に参加している大学生は、すでに海外での短期インターンシッププログラムを終えた学生が大半を占める。海外のインターンシップに参加するために英語を学ぶ学生もいるが、海外インターンシップに参加した上で英語力向上の必要性を感じた学生が多く参加していることが印象的だった。
講師は海外経験も豊富で、ネイティブ並みの英語力をもつ日本人のバイリンガル。教材には、「42日間で英語マスター」をキャッチフレーズに展開するスピークナチュラルが活用されていた。
スピークナチュラルは、シチュエーションに合わせたフレーズを暗記させることで学生を文法から解放する英語教材。文法をベースに英語を覚えるのではなく、シチュエーションに合わせたフレーズの引き出しを増やすことで、会話に不可欠なスピード感を担保することが特長だ。暗記したフレーズ内の単語を置き換えるだけで、対話力の向上が見込めることも教材の魅力だろう。
スピークナチュラルを使った授業は前回の振り返りから始まった。前回扱った英語のフレーズを復習するため、講師の日本語の問いに各学生が英語で答えていく。教材通りの回答である必要はなく、教材を通じて学んだフレーズを各学生は自分の生活に合わせてアレンジ、講師は文法的に間違っている部分や発音に注意が必要な箇所の指摘を行う。
2人1組で行われた英語のロールプレイングも興味深い。教材に沿ったフレーズの発音練習から始まるロールプレイングの終着点は、学んだフレーズのアレンジだ。学んだフレーズの単語を差し替えたり、以前に学んだフレーズと組み合わせたりすることで、伝えたいメッセージを英語で表現できるよう受講者は試行錯誤する。間違いを恐れず会話を続けることで、英語でコミュニケーションをとることの楽しさや、多少の間違いがあっても相手には伝わることを体験できるのが魅力だ。
バイリンガル講師として授業を行う新城奈々氏は、自身の留学体験を振り返り「英語はわからなかったけど、フレーズから覚えていった」と語る。フレーズを覚えることで、会話に参加できるシチュエーションを増やし、フレーズ内の名詞を代えることで英語力を身につけたと話す新城氏は、自身の英語学習過程がスピークナチュラルの学習方法と似ていると説明する。間違ってもよいので話してみるというスタンスが大切だという新城氏は、新たに覚えた単語は、フレーズとして使ってみることで初めて身に付くと指摘する。
受講者の英語学習に対する意識も高い。シンガポールでの短期インターンシップに参加した沖縄国際大学3年生の山川里菜さんは「伝えたいことをすぐに言葉にすることができなかった」とインターンシップ体験を振り返る。インドネシアバリ島のインターンシップに参加した同大学の比嘉貴昇さんも、英語はできて当たり前という海外の学生との語学に対する意識の違いを感じたと話す。
琉球大学3年生の与那覇雅人さんもジョブチャレンジ事業を通じてシンガポールに行き、英語の会話で意思疎通ができなかったことにショックを受けたという。伝えたくても伝わらないという悔しさから、スピークナチュラルを使った英語授業に参加したと話した。
授業の内容と教材について山川さんは、すでに知っている単語が使えること、普通に使える英語が学べることが魅力的だと説明。琉球大学3年生の島孝仁さんも、自分のもっている単語を使って、ある程度のコミュニケーションができるようになるためには魅力的な授業だと話す。フレーズを覚え、自分が知っている単語でフレーズをアレンジするため、英語力だけでなく総合的なコミュニケーション能力の向上にも繋がるようだ。
授業のサポートを行う琉球大学の宮里大八特命准教授によると、沖縄県のインターンシップ事業の留学前対策としてスピークナチュラルを提供したのは約4年前だと振り返る。現在は、インターンシップを通じて英語の必要性を体験した学生の参加が多く、海外で日本語を学ぶ学生と触れ合うことで、日本語も英語も話せる海外の同年代に衝撃を受けた学生が数多く受講すると説明する。
スピークナチュラルは、発音・伝え方・コミュニケーション能力の学習に特化した英語教材で、日常英会話の中で考えることなく英語が出てくるようデザインされているという。琉球大学で行われている授業は3か月のプログラムで、年2回実施。教室での授業のほか、沖縄県内のビーチで外国人とビーチパーティーを行ったり、外国人専用のレストランで英語を使ったりと、学んだ英語を使う場の提供にも力を入れているという。
英語教材として一般に提供されているスピークナチュラルが、沖縄県で英語授業の教材として導入されていることは興味深い。それも、単に英語を学びたいという学生だけではなく、海外インターンシップを通じて英語能力の必要性を体験した学生が数多く授業に参加していることは、実践的な英語が学べる教材との評価からだろう。
宮里氏は、スピークナチュラルは沖縄県の職員研修でも使えるのではないかと検討されていると話す。一般に提供されている数多く存在する英語教材の中でも、授業の教材として導入されている教材は数少ない。海外経験を通じて英語力向上の必要性を肌で感じた学生が評価する英語教材もまた稀だ。
スピークナチュラルは、既存の教材に海外でのシチュエーションで使えるフレーズを追加した第2弾を企画しているという。学習方法は変えず、英会話で武器となるフレーズを追加することで、英語を活用できるシチュエーションを増やすことが目的だ。宮里氏は、シチュエーション別のフレーズを学習する上で年齢は関係ないと話す。学習方法の基本は変わらないため、小学生から社会人まで幅広く学べる教材に仕上がっていると強調。短いフレーズの暗記とアレンジを提案する教材だからこそ、親子での学習などにも活用してほしいとコメントした。
スピークナチュラルは、イードが2014年に行った英語教材の顧客満足度調査で最優秀賞を獲得。教材を活用した授業展開においても受講者の期待度は高いようだ。現在企画されている教材の第2弾、そして教材を活用した授業の受講者の今後にも注目したい。
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